恋愛写真
「ねぇ、ひゅー?」


「うん?」


「本当はさ、アタシがひゅーに話したいことがあるんだ。」


ハルタは窓の外を見つめていた。

窓を流れる雨の雫がまるで…


「泣いてるみたい…。」


「えっ?」


ハルタは不思議そうな顔を

して俺の方を振り向いた。


俺は思わず口を押さえた。

何言ってんだよ…俺。


ハルタには雄星がいる。

幸せなんだよ?ハルタは……。


「ごめん、ウソ。幸せそうに見えるハルタが羨ましいからそんな事言っただけ。」


俺がそう言ってヘラっと笑うとハルタは

少しだけうつ向いて笑った。
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