恋愛写真
何でだろう…?
そう返事をした井上さんの声が
悲しそうに聞こえたのは僕だけだろうか……?
いいや、きっと、涙を流してすぐだったから
まだ気持ちが整理できて無いんだろう。
僕はそう思い直して真っ暗な空を見つめた。
「ハルちゃん…」
思わず溢れだした言葉に胸を高鳴らせる。
今頃、泣いてないかな…
悲しい顔してないかな…
誰かに…傷つけられてないかな。
僕がそんな不安に刈られていると
肩にあった井上さんの腕が僕の首もとに
伸びてきた。