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アタシが走って緊急手術室の前へと向かうと
そこには……
「雄星……?」
「……えっ、ハルちゃん…っ!?」
アタシは思わず驚いてケーキボックスを
手から滑り落としてしまった。
だって…あんまりにも綺麗な涙を流す雄星が
緊急手術室の前のベンチで顔を落とし、
目を閉じておでこの前で
両手をぐっと握っていたから…。
雄星は顔色1つ変えず無言で祈り続ける。
アタシはそっと落としたケーキボックスを
拾って少し雄星との間を開けてそこに座った。