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「桜祭りが終わった次の日からずっと…。井上さん、手術は成功したはずだったんだ。だけど…」


雄星が涙で言葉を詰まらせた。


あぁ…やっぱりそうなんだ。

玲美ちゃんの側に付きっきりでいたんだね。


「玲美ちゃん…」


アタシ…最低だよ。

こんな時にまで玲美ちゃんに嫉妬してる。


玲美ちゃん…アタシ、雄星に一度言われたんだ。


『僕にはやっぱり君に妬きもちを
妬かせるためのものが必要なんだね。』って…。


それが玲美ちゃんだったんだ。


アタシが妬きもちを妬くのは

いつも玲美ちゃんの事だったんだ。
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