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悲しい嘘
『おはようございます。夏休みも終わり、学生さんは今日から学校ですね!さて、今日のお天気は…………』
テレビから聞こえる女性アナウンサーの声。
ジリジリと鳴り止まない目覚ましの音と
蝉の鳴き声で目が覚めた。
アタシの大っ嫌いな朝がやって来たんだ。
鏡に映る自分の顔を覗き込む。
真っ赤に腫れた目を擦って顔を洗う。
「ダメだ…。再生なんて望んじゃ…」
甘い恋を望んでいたはずなのに全てが上手く
いかなくて自分の気持ちも分かんなくなって…。
だから、アタシはいつからか『好き』の
気持ちも忘れていたのかもしれない。