恋愛写真

「ちょっとだけだから…ね?」


いつもの猫かぶりの笑顔はとうに消えた。


こいつの今の笑顔には

何かを企んでいるのさえも感じた。



「やっ…どこ連れてくのよ!!」


「いーから来いっつーの!!」



内海日向は何考えてるんだろう?


本当に分からない…


アタシが内海日向に連れ出されたのは

学校の屋上だった。



夕陽色に染まった綺麗な空が

アタシを照らしてくれた。



「で、何?何か話でもある訳?」



アタシは内海日向をキッと睨み付けた。
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