恋愛写真

日向に負けた気分になるのだけはごめんだ。


「ハルちゃんは今、どうしてる?」


「今さっき、ハルタをバス停で見かけたけど…。」


僕はそれを聞いてホッとした。

ハルちゃん、この公園の近くは通らないな。


「ところで1つだけ聞いてもいいかな?」


「…ん?」


日向が僕を見て不思議な顔をした。


僕はベンチから立ち上がって

日向の傘から抜け出した。


「日向はどこに向かってるんだ?
世界が終わるってどういう意味…?」


僕は涙空を見上げて手を広げた。

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