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すると、雄星は小さく頷いて、


「ごめん…ハルちゃん。本当はこの高校来てすぐに内海日向がひゅーだって事に気付いてたんだ」



と悲しげな表情をこちらに向けた。


「な…何で言ってくれなかったの?」



そうアタシが言った時、


―――バンッ…


とアタシの頭の上の壁を右手で叩きつけ、

雄星はアタシの方を真剣な表情で見た。



「もし、それをハルちゃんに
伝えてたらどうなってただろうね…。」


「どうなってたって…何もないよ。」


「ううん…。きっと君は…君は…」


「え…?」
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