恋愛写真
『恋って何ですか?』
『恋って、ただその子の事が好きで…愛してて…
忘れたくても離れねぇ…守りてぇってそう思うのが恋だと思う。』
『ーーーー私にとって大っ嫌いな奴なんです。
私が本気で恋したのは優しい彼でした。』
その隣に小さく書かれた言葉…
『そっか…お前は〈優しい彼〉より〈大っ嫌いな奴〉が好きなんだな。前の言葉、消さずに吐き出しちまえ!言わずに後悔するのはお前だ。』
アタシは思わずその返事を見て驚いた。
その言葉の少し下にこう書かれていたんだ。
『俺、今日ここを出るんだ。じゃあな。』
って……。アタシはハッとした。
指でその字一つ一つをなぞる。
「もしかして…ひゅーなの……?」
しかも、水性のペンで書いたのか、滲んでる。
まだこの近くにひゅーがいるっ!