何度でもまたあなたに恋をする

「はあ？」

「キスしました」

「あれがキスって言えるか！」

「だって唇になんて言いませんでしたよ」

0の声と共になんとかキス、したあたし。それにしても誰かの肌に自分の唇を押し当てるなんて初めてした。まだ心臓がバクバク言ってる。それなのに目の前の人はどうやら不服そう。

そんな簡単にキスなんてするわけないじゃない。ただでさえ好きな人ですらちゃんと出来たこともないのに。でも、キスは経験していてもいいかもしれない。何もかもすべてが知りもしない奴なんて、そんなの悲しすぎる。


はじめてのキスは耳たぶに。



「しゃあねえな。まあ許してやるよ。そういや名前まだだったよな？俺は清水春馬。お前の本名は？」


「宮崎・・・莉央です」