不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
そんなこと
いつの間にか忘れていた。
それになぜか
千花さんという結ちゃんの彼女を見ても、悲しい気持ちにはならなかった。
むしろお似合いだと思ったし、2人が幸せそうにしてるのを見て嬉しくさえ思った。
結ちゃんが幸せならあたしも嬉しい。
好きな人の幸せを願うのは当たり前のことだけど……。
普通なら傷付くよね？
ショックを受けたりするよね？
結ちゃんのことが大好きなのに、不思議とショックを受けていない自分がここにいる。
一緒にいるとドキドキするのは確かなんだけど。
「おい、聞いてんのかよ？」
考え込んでいると、愛翔が顔を覗き込んで怪訝な表情をしてみせた。
