不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「本当に……ごめんなさい」
返事をしない金髪君に向かって謝り続けた。
シーンと静まり返る空間に緊張感だけが増していく。
固く目を閉じて拳をグッと握り締める。
早くなにか言って……。
返事をしてくれないことを考えると、相当怒っているのかもしれない。
「ぷっ」
そんなあたしの思いとは裏腹に、耳に届いたのは笑い声。
恐る恐る顔を上げたあたしの目に、柔らかい雰囲気を纏う金髪君の姿が映った。
「んなムキになって謝らなくても……っ‼」
目の前の彼はなにがおかしいのか、お腹を抱えてケラケラ笑っている。
そのおでこはぶつかったせいで真っ赤。