不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


痛そうだな、なんて思いながらケラケラ笑う彼を無言で見つめた。



それにしても。


人が真剣に謝ってるのに、こんなに笑うって失礼じゃない?



軽いっていうのが第一印象だから、いいイメージを持ち合わせてはいないけど。



「そんなに笑わなくても」



少しだけムッとしてそう言ったのを、金髪君は聞き逃さなかったらしい。



「そんなに怒んないでよ、悪気があって笑ってるわけじゃねぇし」



そこにあぐらをかいて座り込んだ金髪君は、制服のポケットをまさぐってそこからタバコを取り出した。



「美久も座れば?」



目で合図をしてくる彼をポカンと見つめる。



「どうしてあたしの名前……」



しかも


勝手に呼び捨てしてるし。


< 135 / 266 >

この作品をシェア

pagetop