不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
愛翔と関わる度に、嫌われているんだということを嫌でも実感する。
鋭く尖ったその雰囲気が余計にそう思わせる。
「あたしのことが嫌いなんでしょ?だったらもう、ほっといてよ……っ」
そんなに嫌いなら関わらないで。
嫌われてるって実感するのは辛すぎるんだ。
「……っんだよそれ。俺がいつお前を嫌いだなんて言ったんだよ?」
さっきまで怒っていた愛翔の声が、今度は切なげなものに変わった。
途端に小さく、力がなくなったようなその声にハッとして愛翔の顔を見上げる。
そこには眉を下げた愛翔の顔があって。
瞳が悲しげに揺れていた。