不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「な、なんで……愛翔がここに」
聞いてないんだけど……。
ってあたしに言うはずないか。
でもなんで?
途端にうるさくなる鼓動。
それと同時に胸が締め付けられて苦しい。
愛翔はあたしと目が合うと、わざとらしくフイッと顔を背けて目をそらした。
「今から遊びに行くけど姉ちゃんも行く?」
李久が後ろから声を掛けて来る。
「遊びにって……どこ行くの?」
それよりも
愛翔と李久って一緒に遊びに行くほど仲良かったっけ?
そりゃ昔はいつも一緒に遊んでたかもしれないけどさ。
「まだ決めてねーよ」
答えたのは李久じゃなくて愛翔。
相変わらずぶっきらぼうな喋り方。