不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
胸が痛い。
本当の彼女だったらダブルデートだって喜んでしたのに。
愛翔の隣にいるのは今はあたしじゃない。
ダブルデートの対象だって白崎さんなんだ。
そんな現実が辛すぎる。
「あたし達はもうそんな関係じゃないし……っ」
最初からそんな関係ですらなかったからこんな言い方はおかしいけど。
「愛翔には今新しい彼女がいるから……4人で行って来たら?じゃあね、あたし用事あるし」
「えっ⁉ちょ……姉ちゃん⁉」
俯いたままリビングを出たあたしの背中から、李久の困惑したような声が聞こえたけどそれをムシした。
バカだ、あたし。
自分で自分の首を締めるようなこと言っちゃった。
嫉妬してつい子どもっぽい態度を取っちゃった。
階段を上がって自分の部屋へと駆け込んだ。