不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「嫌なら他の奴も誘うけど?」
「べ、別に嫌ってわけじゃ……でも」
ハルと行きたいっていう女の子はたくさんいるだろうし、あたしなんかでいいのかなって気が引ける。
「俺は美久と2人で行きたいんだけど」
「あたし、と⁉」
あ、友達としてってことかな。
色々お世話になったし、友達としてなら遠慮することもないか。
「いいよ」
「マジで⁉」
嬉しそうなハルの声が聞こえた。
それからしばらく他愛ないことを話した。
夏休みになって補習がダルイとか、部屋にクーラーがないから毎日友達の家に泊まってるとか。
ハルと話してると気が紛れるし楽しいから好き。
でもやっぱり自然と愛翔の話が出て来ることもあって、そんな時は曖昧にしか話せなかった。