不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


「嫌なら他の奴も誘うけど?」



「べ、別に嫌ってわけじゃ……でも」



ハルと行きたいっていう女の子はたくさんいるだろうし、あたしなんかでいいのかなって気が引ける。



「俺は美久と2人で行きたいんだけど」



「あたし、と⁉」



あ、友達としてってことかな。


色々お世話になったし、友達としてなら遠慮することもないか。



「いいよ」



「マジで⁉」



嬉しそうなハルの声が聞こえた。



それからしばらく他愛ないことを話した。



夏休みになって補習がダルイとか、部屋にクーラーがないから毎日友達の家に泊まってるとか。



ハルと話してると気が紛れるし楽しいから好き。



でもやっぱり自然と愛翔の話が出て来ることもあって、そんな時は曖昧にしか話せなかった。


< 204 / 266 >

この作品をシェア

pagetop