不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


バカだな、いるはずないのに。


いたとしても白崎さんと来てるに決まってるのに。


付き合ってるんだもん当然だよね。



「腹減ったなぁ。なんか食う?」



「え、あー。今あんまりお腹空いてなくて」



帯も苦しいし今日はそんなに食べれないかも。



「焼きそばの列に並んでいい?俺腹減って死にそう」



頷いて返事をすると、ハルはいつもの優しい顔を見せながらあたしの腕を掴んだ。



「ちょ……ハル⁉」



手、手が……。



「美久迷子になりそうだし心配だから」



ケラケラ笑う姿はいつものハルだ。



こんなことを簡単に出来ちゃうなんて、やっぱりハルは罪だなぁと思う。


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