不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
そうは言ったものの、どうしたらいいんだろう。
一人とぼとぼ帰り道を歩きながら、どうしようかと頭を悩ませる。
悔しいけど、奴の顔立ちがモデル並に整っていることだけは認めよう。
だからモテるということも。
そのせいで中学の頃は今日みたいなことがよくあった。
鋭い目付きで常に機嫌が悪そうに見えるからか、強気な白崎さんですら奴には声を掛けられないらしい。
それにしても
白崎さんのあの瞳。
本当に怖かった。
このままなかったことにしたいけど……。
そんなことをしたら、なにをされるかわかったもんじゃない。
このまま学園ライフを棒に振るようなマネはしたくない。
「はぁ」
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
紹介って言われてもなぁ。
「おい」
ぶっきらぼうな声が後ろから聞こえて、肩をビクッと震わせた。
聞き覚えのある低い声。
振り返らなくても誰だかすぐにわかった。