不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「もうすぐ昼休み終わるから先戻ってるね」
「あ、うん」
返事をすると、岩佐さんは踵を返して校舎の方へ歩いて行った。
もしかして、愛翔が岩佐さんに振られたとか?
だって
やっぱりどう考えても、岩佐さんが愛翔に告白したって話は信じられない。
愛翔が振られたっていう方が信じられるし、その方が自然な感じがする。
ドンマイ、愛翔。
愛翔のせいでこんな目に遭ったというのに、当の本人はジュースの帰りを待ちわびてるんだろうな。
そう考えるとなんだかとても惨めな気になった。
それもこれも全部愛翔の暇つぶしのせい。
こんなの、単なる嫌がらせでしかない。
地面に落ちていた紙パックのジュースを拾い上げると足早に教室へ戻った。