不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「美久ちゃん、おはよう」
「おはようございまーす」
「ごめんね、今日もまだ起きて来ないのよ〜。悪いけど、お願いしてもいい?」
「はーい」
もう日課になってしまったこのやり取り。
慣れたように愛翔の部屋を目指した。
コンコン
「愛翔、起きてる?」
中はシーンと静まり返っていて、物音一つ聞こえて来ない。
はぁ。
毎日毎日、起こすこっちの身にもなって欲しい。
ガチャ
ゆっくりドアを開けて、恐る恐る足を踏み入れる。
床に制服が脱ぎ散らかされていて、それを避けながら歩いた。
こういうだらしないところは、昔から変わってない。
「愛翔、起き……っ‼わっ」
ベットの前まで来た時、何かにつまづいた。
「きゃあ」
そして
勢い良く前にこけて、目の前にあったベットに倒れ込んだ。