不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
どうしよう。
この状況。
「ちょ、起きてよ」
力なくそう言ってみるものの、あたしの声は愛翔には届かない。
抱き締められるなんて免疫がない上に、上半身裸だから余計に緊張が走る。
あたしの心臓、ありえないくらい早く動いてる。
細く見えたのに、愛翔の胸はしっかり筋肉が付いてゴツゴツしていた。
肌なんかもツヤツヤしてるし、シャンプーなのかシーツの匂いなのかわからない甘い香りがする。
それはあたしの鼓動を跳ね上がらせるのに十分過ぎた。