不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
おかしい。
絶対おかしい。
なんで愛翔なんかにドキドキしなきゃなんないわけ?
ありえない‼
あたしが好きなのは結ちゃんなのに。
「もー‼いい加減起きてよ‼」
胸を思いっきり押し返しながら、割と大きめな声で叫んだ。
こんなことしてたら、おかしくなっちゃいそう。
「んっ……っ」
そう呻きながら、眉をしかめる愛翔。
グッと押し返すと、その分だけ愛翔がまた腕に力を込めて引き寄せて来る。
その力が強すぎて、やっぱり男なんだって改めて思い知らされた。
もう‼
寝ぼけるのもいい加減にして‼
「あ……ホクロ発見」
鎖骨の下辺りに見つけたホクロを、指でそっとなぞる。
すると愛翔の体が大きくピクッと反応した。
「お前なぁ……」
「わっ」
突然のことにビックリして、目を真ん丸く見開いた。