不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


「起きた?は、離して」



恥ずかしくて、心臓がおかしくなりそう。



とにかく早く離れたい。



「朝から誘ってんの?」



「ちょっ、きゃあ」



ぶっきらぼうな声が聞こえた瞬間、視界がぐるりと反転して、あっという間に愛翔に覆い被さられた。



「な、なにすんの……っ」



目に入ったのは、上からあたしを見下ろす愛翔の顔。


不服そうな顔は、寝起きで機嫌が悪いからなんだろうけど。



この体勢、ものすごく危険な感じがするんですけど。



「俺だって男なんだけど?」



鋭い目で見て来る愛翔に、鼓動がドキッと跳ねる。



「な、なに当たり前のこと言ってんの?」


< 59 / 266 >

この作品をシェア

pagetop