不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「起きた?は、離して」
恥ずかしくて、心臓がおかしくなりそう。
とにかく早く離れたい。
「朝から誘ってんの?」
「ちょっ、きゃあ」
ぶっきらぼうな声が聞こえた瞬間、視界がぐるりと反転して、あっという間に愛翔に覆い被さられた。
「な、なにすんの……っ」
目に入ったのは、上からあたしを見下ろす愛翔の顔。
不服そうな顔は、寝起きで機嫌が悪いからなんだろうけど。
この体勢、ものすごく危険な感じがするんですけど。
「俺だって男なんだけど?」
鋭い目で見て来る愛翔に、鼓動がドキッと跳ねる。
「な、なに当たり前のこと言ってんの?」