不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
最低‼
最低……‼
愛翔なんて。
ありえないよ。
「はぁ……はぁ」
走っていても、さっきの出来事が頭から離れない。
愛翔とキスをしたっていう信じ難い事実が胸を締め付ける。
ファーストキス、だったのに。
愛翔のバカッ‼
ただの暇つぶしでキスなんかしないでよ。
遊びのくせに‼
無我夢中で走った。
しばらく来たところで息が切れて立ち止まって辺りを見渡す。
住宅街の中は朝の賑わいを見せていて、そんな中を全速力で走るあたしはかなり注目を浴びた。
近くにあった公園に足を運ぶ。
朝の穏やかな風が優しく頬を撫でた。