不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
揺れる心
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「ちょっと‼なにダンナのこと覗き見してんのよっ」
背中をバシッと叩かれてハッとする。
「いったぁい。なにすんのよ、まどか」
横に座るまどかに唇を尖らせる。
「美久、今見惚れてたでしょ?」
体育の授業中。
雨だから今日は男女共に体育館での授業となった。
ジメジメして蒸し暑くて、うっとうしい季節。
遠くの方ではバスケをしている男子達の姿があった。
ダンダンダンとボールをドリブルする時の振動が床から伝わって来る。
あれからなぜか愛翔のことが頭から離れなくて、気付くと毎日毎日考えてしまっていた。