鬼畜彼氏




「…確かに、そうみたい
ですわね。私はこの方に劣る
所なんて無いと思っていたのですが、」



さっきから、怯むことが
なさそうだった姫ちゃん先輩の勢い
が見るからに少し弱まっている。





なんで??
私なんかしたっけ?




「…確かに。
私にはそういう所が足りなかった
ですわ。」



その言葉を聞いて、
先輩はふふん。とせせら笑う



いや、ちょっと待って。
今褒められてんの私のハズ
なんだけど、なにかな?
この「仲間はずれ感」は。




状況が読めないよ??
もーゆんちゃん何で帰っちゃったんだ!
私にこの状況を説明してくれっ
↑こんな時だけ頼る。



私を見て、姫ちゃん先輩は
ムッと頬を膨らます。



「私もそれぐらい鈍感だったら
良かったですのに…。」



「ちょっ!好きで鈍感やってる訳
じゃないんですからねっ?!



ていうか、もっとオブラートに
包みましょうよ!
ちょっと空気読めない。とか、
脳みそ足りない。とかですねっ…。
…こう、申し訳ないんですけど
軽く言って頂けると嬉しいって
いうか…」



「オブラートに包めなくて
自爆してんじゃねーか。
つか、全然強く言えてねーよ。
既に敬語だし」




あーもうっ!



「先輩、指摘しなくていーです!
これが私が姫ちゃん先輩に言える
ギリギリの強気なんです!!」



「お前弱いな。」



「NO!!先輩オブラートに!
美里の心はガラス製なんでっ!」



「うっせーよ
どこがだっつの。」















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