鬼畜彼氏



いやこれ、やっぱりどころじゃ
無いっすよ。




「誰がアホだよ、誰が!」



「だからおにーさんだって」



なぜ、それぐらいのサインを
読み取れない。
男として、てか彼氏として
失格だぞ!!



「ていうか、まずですねー
おにーさんもっと思った事
言わなきゃ!



『ふぅん』とか『別に』とかじゃ
会話は成り立たないんです!」



そーだよ。
思ってる事をそのまま伝える
だけでいーのに、
わざわざややこしくしちゃって…




「そんなの、かっこわりぃじゃ…」



私はおにーさんにズイと
つめよる。



「かっこ悪く無いんです!
彼女さんが求めてるのは
おにーさんのその言葉
なんだからっ」



「え?」




もう、鈍いー
彼女さんも大変だっ




「だからぁ、彼女さんは
おにーさんにちょっと構って欲しい
んです!妬いて欲しいんです!
意味分かりますか??」



「は?妬くって、お前なんで
そんなことわかんだょ…」



「分かるんです!
女子の勘です、確実です!」














< 121 / 167 >

この作品をシェア

pagetop