鬼畜彼氏
はっ!
いけない、私ったら。
いくら姫ちゃん先輩でも
せっかく私達の為に
用意してたのに嫌な顔されたら
悲しいよね!
「姫ちゃ…ごめ……」
あ、嘘。訂正。
嬉しそーに悶えてました。
「はぁ。いーよ、着ますよ。
って、それより姫ちゃん先輩
戻ってきて。
ゆんちゃんが呼んでるよ??」
「おーい、せんぱーい?」
ほらぁ。
「はっ、危ない。ヨダレが…
どうなさいましたの?」
いや、ヨダレって…
大丈夫すか、花菱家の未来。
「これ着たいんだけど
いーですか??」
ゆんちゃんが手に持ってるのが
これまたすげぇ。
ゴールドのドレス。
てか、所々にキラキラ光る
宝石っぽいのついてるし
まるでウェディングドレス
みたいなきめ細かさだし。
ゆんちゃん、絶対1番
目立ちそーなの選んだな。
て、アレ??
姫ちゃん先輩?
姫ちゃん先輩は軽く
固まっている。
「…??
やっぱりダメですかぁ?」
はっ!と我に返った
姫ちゃん先輩。
どしたんだろ?
「全然大丈夫よ(^ ^)」
っと、今度は
姫ちゃん先輩の発言に
周りのSPやら召使いさんっぽい
のが過激反応した。
「お嬢様、それは…っ!」
「口を慎みなさい、あなた達。
私がいいと言ったら良いでしょう。
そうではなくて?」
「は…はい。」
「申し訳ありません…」
いや、状況が読めないけど
一体どんなドレスを
選んじゃったんだ、ゆんちゃん!
あの、自分勝手(人の事言えない)な
ゆんちゃんまであたふたしてるよ!