鬼畜彼氏





「姫ちゃん先輩、姫ちゃん先輩っ」



セレブなおじょーさま達と
優雅にお話をしてる姫ちゃん先輩に
私は空気を読まずに話しかける。


クルッと振り向いた姫ちゃん先輩は
いつものドM顔じゃなく、
明らか社交辞令顔。


財閥御令嬢も大変ですなぁ…


「??
どうなされましたの?ミサ。」


…はっ。
そーだ、そーだ。そんな事考えてる
場合じゃなかった。


「あれだよ、あれ。えーと…
ゆんちゃんがやっぱり
見つからないんだー。」


「あれって、ミサ。
ゆんは友達でしょう?」笑


「まぁまぁ、
それは置いといてー。
トイレにもいなかったし、
出会わないからおかしいなぁ
と思って。


姫ちゃん先輩知らない?」



「…まだお捜しになって
らっしゃったのね。
うーん、私は存じ上げてないですが…


ここはある程度広いですし、
会わなくてもおかしくないんじゃ
ないかしら??


どーしても、お捜しであれば
モニターでお手伝いさせて
頂きますけれど…」



あー、まぁ分かってた事
だけど…確かにここは広いよね。


「ん〜、いーや。
適当に出会うまで待つよ♪♪
わざわざ、お話中にごめんねー」


私は、セレブさん方にも
頭を軽く下げる。


「いえ、それは宜しいんですけど…
貴方どこの御令嬢様??」


え、なんかしくった?私。
セレブさんに声をかけられました。


「んー、どこの御令嬢だろうね??」


御令嬢ではないですね。うん。


「ふふ。違うわ。
ミサは私の友人ですの。
高校で知り合ったのよ」


セレブさん方が
ビックリする程ザワつく。


「高校…?」

「そういえば、花菱様は
普通の公立高校に通われて
たのですわ」

「私、知りませんでしたわ!
そんなお話…」


なんか、ゆんちゃん
どころじゃなくなってきたな。







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