Kitty love
「あ、そしてちなみにこのチョコのもう半分の成分は、あたしの愛です!」

「え、じゃあいらない」

「なぜに!! なにがご不満?!」

「……ぷっ、」



毎度のごとく馬鹿なせりふを冷たくあしらっている最中突然吹き出した俺を見て、天然女と横山が目をまるくした。

俺はこみ上げてくる笑いをおさえるように口元に片手をあてながら、今日初めてまともに天然女と視線を合わせる。



「ふ、ははっ。うん、もらっとく。さんきゅ」

「~~~っ!!」



そんな俺を見、そしておそらく初めてだろうお礼を聞いた天然女が、目を輝かせてふるふると震えた。



「たっ隊長ぉ~! 今っ、今やっとデレが垣間見えました……!」

「おお~! よくやった真白隊員!」

「やっぱおまえらどっか行ってくんないかなマジで」



そして俺にそんなキツい言葉を言われながらも相変わらずうれしそうに笑うそいつを見て、俺はなんとなく、悪い気はしなかったんだ。
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