近い君、遠い君。
「…冗談に決まってるじゃんっ」
隼也は笑顔でそう言った。
「俺はサッカーないと生きていけないし!」
「そ、そうだよね…」
安心した。
隼也はサッカー一筋だったし…。
「そういえばさ、はるかって毎朝来てたよね?」
「へ?」
「グラウンドに!」
気づいてたんだ…!
私がずっと見てたこと。
「うんっ。隼也は毎朝サッカーしてるよね。」
「…それに、こうして話したのも何年ぶりなんだろう」
隼也は私の隣に座った。
「だね……」
「まあ、これからもまた今日みたいに話そう」
「…うん!」
その後、隼也が「多分、ほとんどできなくなっちゃうけど」
と、呟いた。
私はそれに対して何も触れなかった。