政略結婚~天使に導かれて~
「今朝、ご主人に、『自分はあとどのくらい生きれるのか』って、
 聞かれました・・・」


「「「「「・・・・・・・・・・・・・」」」」」

「昨夜、この部屋で、なんでもお父さんの話を聞いたらしくて
 今朝、私に、そう聞いて来たんです・・・。」

「それで、主人はなんて・・・・」

「これからの事を考えたいからって・・・」

皆は、あまりの現実に言葉が出なかった・・・。

「また、ご主人の様子など、変化があるようでしたら、必ず
 教えてください。
 今は、気丈にしてらしても、必ず、気持ちが弱くなる時があります。
 そんな時、自分から命を絶つ人もいるので・・・。
 必ず、よく見ていてください。」

「解りました。先生には、お世話になります・・・。」

悠太は、家族を代表して、先生にお礼を述べた。

悠太は、今朝の颯太の様子から、何か考えていることを察知し
愛に

「愛ちゃん、兄さんの側に居てくれるかな?
 兄さんにとっては愛ちゃんが生きる希望なんだよ・・・」

「悠太さん、大丈夫です。私は颯太の側から離れませんから」

愛は、再度自分に言い聞かせるように、悠太に言った。
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