政略結婚~天使に導かれて~
12月に入り、寒さが増して来たある日、小林医師から

「奥さん、ご主人はだいぶ弱って来てます・・・。
 いつ容態が急変してもおかしくないの状態ですから
 気を付けていてください。
 それから、これから点滴を常にするようになりますから
 島津の方でも頼まれておりますので、24時間こちらに
 看護師を派遣します。
 いつでも何かあれば、看護師の田中に言ってください。」

「先生、ありがとうございます。よろしくお願いします。」

颯太は、11月頃から、日に日にベットで過ごすことが多くなり
小林医師の往診も、最初は週1回だったのが、今では毎日の往診になって
いた・・・・。

島津の家からも、小林医師とは連絡を取っており、颯太の状態を把握
しながら、私や颯太が快適に過ごせるように、並々ならぬ協力をして
くれていた・・・。

颯太は、最近かなり痛みがあるらしく、時々顔を歪めている・・・。

でも決して、『痛い』とは、愛の前では言わなかった。

そんなある日、久しぶりに悠太さんが鎌倉に来た。
< 137 / 225 >

この作品をシェア

pagetop