政略結婚~天使に導かれて~
そんな颯太と愛の様子を見た家族は、悲しみでいっぱいになり、
全員が涙を零した。

悠太も、悲しみに浸りたかったが、両親も祖父母達も、かなり動揺しており
自分がしっかりとしないと・・・・と、豊や君子達にあれこれと指示を出し
色んな対応に追われた。

葬儀も家族葬にするのか、社葬にするのか・・・・・。

颯太が亡くなった悲しみより、葬儀をどうするか・・・・

悠太は、頭を抱えながらも、とりあえず、豊達に指示していた。

一息ついたので、悠太は、愛の様子を見に、寝室へ行くと、
そこには愛の姿がなかった・・・。

「母さん、愛ちゃん知らない?」

「えっ、いないの?見てないわよ・・」

「そう、ちょっと捜して来るから・・・」

悠太は、一抹の不安を抱えながら、別荘の外を捜しに出た。

外は、朝は日差しが差していたのに、今は、すぐにでも雨が落ちて
来そうな天気だった。

「愛ちゃ~ん・・・・愛ちゃ~ん・・・」

愛を呼ぶが、返事がない・・・・・・「まさか・・・・・」

一瞬、悠太は、嫌な予感がし、海の方へ走った。
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