政略結婚~天使に導かれて~
愛は、颯太の夢を見て、これから先の事を考えた。

光太と二人で生きていくためには、やはり仕事をしたい・・・・。

自分の為にも、光太の為にも、仕事をし、颯太が見せられなかった父親の
姿を、愛は自分が両方見せなくてはと、考えていた。

皆に言えば、多分反対されるだろうが、愛としては、少しでも社会と
関わりたかったし、光太の為にも仕事をした方が、良い思えた。

ただ、今の愛には、仕事の当てはなく、西園寺の会社も島津の会社も
愛が誰だかわかるので、出来たら自分を知らない会社に就職したいと
考えているが・・・・・

「とにかく、相談が先よね・・・・。」

愛は、引っ越しの件と、仕事の件を、49日の時に、相談することに
したのだ。

*********************

「う~ん、確かに、光太の為には、その方が良いのかもしれないが
 それなら、家の会社で良いじゃないか!?」

竜太郎がそう答えると、愛は

「出来たら、私を知らない会社が良いの・・・・・
 必要な資格は、とりあえず持っているし、出来たらこの4月からでも
 新入社員として働きたいと考えているんだけど・・・・」

「島津には、話したのか?」

「明日、納骨が終わったら、話してみようかと・・・・・」

「そうだな。こちらの話だけでは、駄目だ。
 まだお前は、島津の人間だからな!?」

「はい・・・・。明日、お義父さん達に相談してみます。」
< 158 / 225 >

この作品をシェア

pagetop