政略結婚~天使に導かれて~
翌日、颯太の納骨を後押しするように、空は晴れ渡っていた。

無事に、納骨も済み、今日は島津に泊まることになっていた。

「本当に、光太、大きくなったなぁ~・・・・
 皆は、仕事を人に押し付けて、時間が出来ると鎌倉に行っているから
 いいかもしれないけど、俺は、全然会えなくて、寂しかったぞ~
 光太!! 」

「クスクスクスッ・・・悠太さんたら、大げさですよ!?」

「大げさなもんか! 全く親父やお袋なんか、人に全部押し付けるんだぞ!」

悠太は、かなり怒っていた。

本来なら、豊の仕事である接待や、接待ゴルフなどは悠太は出なくて
いいのだが、豊と君子は、光太、会いたさの為に、全部悠太に
押し付けていた・・・。

「「・・・・・・・・・・・」」

豊と君子は、悠太の言葉に、何も言えなかった。

「それに、お爺さん達も、ちょくちょく行かれていたみたいだし。
 俺の手元には、いつも光太の写真だけだったからね!」

「「・・・・・・・・・・」」

孝三とトキも、言葉が出なかった。

「悠太さん、あんまり皆さんを責めないで下さい。
 それより、実は、今日は皆さんに相談があるんです。」

愛は、嶋津の皆に、自分の思いを話そうとしていた。
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