政略結婚~天使に導かれて~
颯太の様子が可笑しいことに、栞は不安を覚えていた。
『颯太、お願い、私を捨てないで・・・・』心の中で
そう呟きながら、夕ご飯の準備をした。
栞は、比較的、洗濯や掃除は好きなのだが、料理は苦手で、作っても
いまいちの事が多い。
それでも颯太の為に、毎日悪戦苦闘しながら、ご飯を作っている。
そんな栞を見て、颯太は優しく
「美味しいよ。栞の心がこもっているから。」と、言ってくれる。
そんな優しい颯太が、好きだった。
今回の結婚の話が出た時、正直、気が狂いそうになったが、颯太が
『栞とは今まで通りで。向こうとは、形だけで、子供さえ出来れば
向こうにも好き勝手にしてもらうから』と、言ってくれたことが
本当に嬉しかった。
颯太には話してないが、私が子供を産めなくなったのは、前に付き合って
いた相手の子供を妊娠し、中絶する際、術後の状態が悪くて、二度と
子供が作れなくなったのだ。
相手は、妻子ある男性で、『離婚するから』と言われていたのだが、
私の妊娠が分かると、手のひらを返したように、捨てられた。
そんな真実を、颯太に話すわけにはいかなかった。
病気で、産めなくなった!と、言ったことは、今でも良かったと
思う。
真実を知ったら・・・・・怖い・・・・・・
栞は、そんな不安を抱えながらも、いつも通りにしていた。
『颯太、お願い、私を捨てないで・・・・』心の中で
そう呟きながら、夕ご飯の準備をした。
栞は、比較的、洗濯や掃除は好きなのだが、料理は苦手で、作っても
いまいちの事が多い。
それでも颯太の為に、毎日悪戦苦闘しながら、ご飯を作っている。
そんな栞を見て、颯太は優しく
「美味しいよ。栞の心がこもっているから。」と、言ってくれる。
そんな優しい颯太が、好きだった。
今回の結婚の話が出た時、正直、気が狂いそうになったが、颯太が
『栞とは今まで通りで。向こうとは、形だけで、子供さえ出来れば
向こうにも好き勝手にしてもらうから』と、言ってくれたことが
本当に嬉しかった。
颯太には話してないが、私が子供を産めなくなったのは、前に付き合って
いた相手の子供を妊娠し、中絶する際、術後の状態が悪くて、二度と
子供が作れなくなったのだ。
相手は、妻子ある男性で、『離婚するから』と言われていたのだが、
私の妊娠が分かると、手のひらを返したように、捨てられた。
そんな真実を、颯太に話すわけにはいかなかった。
病気で、産めなくなった!と、言ったことは、今でも良かったと
思う。
真実を知ったら・・・・・怖い・・・・・・
栞は、そんな不安を抱えながらも、いつも通りにしていた。