政略結婚~天使に導かれて~
『  愛する 愛へ


  この手紙を、愛が読んでいるという事は、俺の三回忌が終わった
 んだね・・・・。

  愛、君に会えて、結婚出来て、本当に幸せだった。

  ただ、もうちょっと、二人の時間が欲しかったなぁ・・・・・

  でも、君は、俺に、大きなプレゼントをくれたよね!
  
  光太を産んでくれて、ありがとう。

  君には、本当に感謝している。

  短い期間だったけど、俺は、人の一生分の幸せを愛から貰った。

  だから、愛、今度は、愛が幸せになって欲しいんだ。

  愛は、まだ若い。出来たら、光太に、兄弟を作ってやってほしい。

  父親が違っても、俺と悠太みたいに、仲の良い兄弟にして欲しい。

  島津の席を抜くことは、俺が死ぬと解った段階から考えていた。

  西園寺との繋がりは、光太が役目を果たすし、愛は、これからは

  島津に縛られずに、自由に恋愛をして、俺や光太の事を含めて
 
  愛を好きになってくれる人を捜してくれ。

  それが、最後の俺の望みだ!

  愛、愛してる。たとえ、この身が無くなっても、いつまでも

  君と光太を、見守っているよ!

  最後に、 ありがとう   愛  

                    颯太より

                               』 
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