政略結婚~天使に導かれて~
「悠太、あそこに居るのって・・・・」

「あぁー、偶然だな。愛ちゃん達だよ。多分同期と一緒だな・・・・」

「へぇー、あの子が愛さんなんだ・・・。」

と、椿が呟くと、勇樹が

「椿、変な事するなよ!」

と、釘を刺した。

「解っているわよ! ただ、どんな子なのか知りたかったの。
 悠太をいつまでも縛り付けてる子だから・・・・」

「椿、俺は、愛ちゃんに縛り付けられているわけじゃないぞ!
 俺が、好きでやってるんだから・・・・口は出すな!」

珍しく、悠太が強い口調で椿を窘めた。

そんな悠太の態度に、椿は、唇をかんで、愛を睨んだ。

一方、愛達は、悠太たちの事は気にせず、4人で楽しんでいた。

そろそろ帰ろうかと、席を立つ頃には、全員がほろ酔い加減になっており
珍しく、愛も、酔っていた。

会計を済ませた4人は、居酒屋を出て、今日子と和哉は、方向が同じなので
同じタクシーに乗り、帰って行き、

愛も、今日はタクシーで帰ろうかとしたら、新太郎が、

「愛、少し、話してもいいか?」

「うん、どうしたの?新太郎君、変だよ?」

新太郎が真剣な顔をして、愛に告白しようとした瞬間

「片倉さん、今帰りですか?」

と、悠太が話しかけてきた。
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