政略結婚~天使に導かれて~
家具は、楓の勧めもあって、北欧の家具を購入し、クッションなどの
雑貨も北欧風に統一した。

家電製品も、雰囲気を壊さない様な物にし、家具と一緒に、観葉植物も
何点か購入したので、朝までの部屋とは打って変わって姿を変えた。

出来上がった部屋を見渡し、この部屋にいつまでいるのか解らないが、
もし、離婚するなら、このままこの部屋を買い取って、ここに住もうと
思うほど、気に入った。

そろそろ夕方になり、晩御飯を考えていると、玄関のチャイムが鳴り

誰だろうと思っているうちに、玄関が開いた・・・・

「へぇ?、今チャイムが鳴ったのに?」

と、不思議に思っていると、颯太が立っていた。

「どうしたんですか?」

「否、昨日、あんまり何もなかったから、どうしたかと思ったんだが・・・」

「あぁー、今日、家具から全部届いたんですよ。
 いかがですか?」

颯太は、部屋を見渡し

「落ち着く雰囲気で、良いと思うが・・・」

「そう!?良かった。結構、気に入った物だけを買ったので、私的には
 大満足なんです。」

「そうか、それは良かったな。」

「ところで、お食事は?」

「否、まだだが・・・」

「食べますか?と言っても、あちらで待っているかしら?」

「否、そんな事はない。頂こうかな?」

「じゃー、シャワーでも浴びて来てください。その間に用意しますから」

颯太は、愛にそう言われ、何とも言えない感情を抱きながら、シャワーを
浴びに行った。
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