政略結婚~天使に導かれて~
連休の前日、悠太が

「愛、明日、西園寺に行くから・・・」

「えっ、明日?」

「うん、お父さん達には連絡してあるから大丈夫。親父達も、明日
 一緒に西園寺に行くから。
 挨拶と、結婚の許しをもらって、籍だけでも早く入れないと、光太の
 事もあるから・・・・。
 良いかな?愛?」

「うん・・・、ありがとう」

愛は、悠太が、光太と私の姓が違う事を、とても気にしている。

私も、悠太とは、出来たら一緒に居たいと思っている・・・・。

しかし、周りの人たちは、どう思うのだろうか・・・・・
正直、不安ではあるが、前に進むためにも、まずは両親と兄から
認めてもらわないとならない・・・・。

「愛、不安にならないで・・・。大丈夫だから・・・ねぇ!」

「うん」

二人が結ばれてからは、悠太は、殆ど愛の部屋で過ごしている。

光太が悠太から離れないのもあるが、愛も悠太と一緒に居たかった。

常に抱きしめて欲しかった・・・・。

愛は、颯太を失ったことで、かなり甘えん坊になっている自分が
恥ずかしかったが、悠太は、いつも不安になる愛を抱きしめて

「愛、愛してるよ」

そう、悠太は言葉をくれた。
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