政略結婚~天使に導かれて~
「ちょ・ちょっと、待ってくれ。悠太君、愛と結婚って・・・・」

「そうですよ。愛は、颯太さんの妻で、悠太さん、あなたの義姉なんですよ。
 それに、光太もいるんですよ・・・・・」

竜太郎も華英も、驚いた。

愛と颯太の絆が強かったことを知っているからこそ、悠太には
申し訳なかったが、愛が悠太と結婚するとは、信じられなかった。

「お父さん、お母さん、私も、悠太さんが好きなの・・・・
 颯太が亡くなってから、ずっと側で私達を見守ってくれて、悠太さんには
 感謝しているし、正直、つい最近まで、自分の気持ちに気が付かなかったわ。
 でも、あることがあって、私は、悠太さんが好きなんだって!気が付いたの
 それに、何より、光太が悠太さんに懐いてて、今では、お風呂も寝るのも
 悠太さんがいる時は、いつも悠太さんが係なの・・・・。」

愛が、両親達にそう話すと、パタパタと光太が走って来た。

「ゆーたん・・・・抱っこ・・・・」

悠太を見つけると、すぐに抱っこをせがんだ。

それを見た、皆は、苦笑いしながら、

「全く、日頃、面倒を見ている私達よりも、悠太なんですよ・・・・」

と、君子が零した。

「本当に、悠太君に懐いているんだね・・。こうしてみると、親子
 だよ。そう思わないか、父さん、母さん。」

「「・・・・・・・・・・」」

孝太郎が、援護に回った。
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