政略結婚～天使に導かれて～
翌朝、愛は、いつものように起き、朝食の支度をしていると、
颯太が起きてきた。

「おはよう。ご飯が出来ているから、顔を洗ってきて」

「おはよう。うん、解った。ふぁ～・・・・」

欠伸をしながら洗面所に向かう颯太を見て、

「本当に、子供みたい。クスッ」

そんな事を言われているとは知らずに、顔を洗ったり、髭を剃ったりして
食卓に着いた。

「今日は、夕食が洋食になるだろうから、和食にしたわね。」

「うん、ありがとう。頂きます。」

「いただきます。どう？」

「うん、美味しい！この出し巻卵、お店で食べる味だな・・・」

「そう、良かった。お代わりもあるからね。」

「あぁー、ありがとう。」

二人で朝食を食べ終わり、颯太はコーヒーを飲みながら、新聞に
目を通していると、運転手の山田さんが迎えに来た。

「じゃー、今日、五時に会社で待ってる。行って来ます」

「はい、じゃー、後程。行ってらっしゃい」

そんな、ままごとのような朝を送り、愛は、今日のスケジュールを
頭に入れながら、家事に取りかかった。
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