政略結婚~天使に導かれて~
颯太は、そんな栞の気持ちに気づきながらも、今は、目の前にある、
仕事を片付け、区切りがつき次第、栞と話をしようと思っていた。

毎日、遅く帰る颯太を、愛は嫌な顔もせず、出迎えてくれる。

愛曰く、自分も、今、お花のアレンジを習っており、コンクールが
近く、颯太が帰って来るまで、部屋に籠り、創作に没頭しているので
気にしなくても大丈夫だと言っていた。

愛は、学生時代から、いろんな資格を取っていたが、最終的には
自分は、お花関係の事がしたいと、フラワーアレンジに、押し花、
そして西洋習字のカリグラフィーをやっている。

特に、アレンジは、世界でも有名な先生に従事しており、週何回か
先生の手伝いと、講習を受けている。

押し花とカリグラは、程々にしているらしい。

楓ちゃん曰く、「愛の創作能力は、凄い!」

しかし、その分、自分に必要がないと思うことに関しては、全く
覚えようとしないため、時には、とんでもないことになるのだそうだ。

だから愛に目が離せなくて、自分はアメリカまで付いて行った!と、
零してた。

愛は、本当に面白いし、一緒に居て、飽きない。

かといって休まらないわけではないし、不思議な魅力を持った女性だった。

そんな忙しさも、ようやくひと段落し、1か月半ぶりに休みが取れた日
颯太は、栞に連絡し、これからマンション行くことを伝えた。




< 39 / 225 >

この作品をシェア

pagetop