政略結婚~天使に導かれて~
孝太郎は、可愛い妹が心配で、島津 颯太の事を調べていた。

島津家は、颯太の父、豊にも愛人がかなりおり、今の妻も後妻で
、颯太の母親は、颯太が小さい頃に亡くなっている。

豊をはじめ颯太も、元々女性関係が派手で、業界では有名な話だった。

ただ、仕事に関しては、この不況の最中、業績を上げており、
西園寺としても、島津と組むことにより、また大きく業績を伸ばすことが
出来る為、この縁談を承諾した。

島津家にしても、西園寺と結婚することにより、会社ももちろんだが
島津は、西園寺の血が、欲しくて、この縁談を持ちかけた。

西園寺は、旧華族出身で、血筋は、超一流の血統なのだ。

お互いの利益を踏まえて、この縁談が決まり、本人たちの意志など
、全く聞かれることもなく、勝手に縁談は進められた・・・。

孝太郎は、その事実を、知らせるべきかどうか迷ったが、愛が
後から知るよりは、最初から知っておいた方が良いだろうと判断し
昨夜、探偵事務所から受けた報告書を、愛に見せたのだ。

一目見た時から、かなりのイケメンだと思ったが、やはり恋人が
いたのか・・・・。

何故、その恋人と結婚しないのか・・・・何故縁談を断らなかったのか

不思議だったが、今さら結婚を取りやめるわけにもいかず、昨夜は

ため息ばかりの一夜を過ごした・・・。
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