政略結婚~天使に導かれて~
颯太は、マンションに着き、部屋に入ると、栞が抱きついて来た。

しかし颯太は、

「栞、話があるんだ。離れてくれないか!?」

と、抱きついて来た栞を、自分から離し、ソファーに座った。

そんな颯太を見て、栞は、ショックを受けながら

「颯太、どうしたの?忙しいのは、終わったんでしょ!今日から
 またこっちに来れるのよね?」

「・・・・・・・・・・・・・」

「颯太、私達は、今まで通りで良いのよね?」

「栞、ごめん。別れよう!」

「えっ・・・・・・何で・・・だって、颯太、今まで通りで、愛さんは
 戸籍だけの妻だって言ったじゃない!?どうして、私達が、別れなくちゃ
 ならないの!」

「栞・・・・愛は、君の事を知っているんだよ。そして俺に、結婚して
 すぐに、栞が好きなら、自分と離婚して、栞と結婚しろ!って
 言ったんだ。」

「だったら、颯太、何も問題ないじゃない!」

「だがな、俺は、この1か月半、愛と居るようになって、初めて女を
 愛しいと思っているんだ。愛は、誰にも渡したくないんだ。
 愛には、結婚式の後、俺は最低な事をした。
 でも、愛は、俺を許し、そして栞の事も言って来たんだ。」

「・・・・・・・・・・・」

「俺は、本気で愛が好きだ。こんな気持ちになったのは初めてなんだ。
 栞の事も好きだったが、愛との好きが違うんだ。
 それに栞は、子供が望めないだろ・・・・」

「やっぱり、それなのね!どうせ、私は子供が産まないわよ!
 でも、好きでそうなったわけじゃないわ!」

「・・・・・本当にそうか?・・・」

「えっ・・・どうゆう意味?」
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