政略結婚~天使に導かれて~
そんな様子を見ていた、皆は、静かに病室から出て行った。

「何だ、結構仲良いんじゃないか・・・・」

そう孝太郎が呟くと

「あの二人、最初は、どうなるのかと心配でしたけど、結婚式直後からは
 本当に二人で、仲良くなって行ったんです・・・」

楓が、話すと

「そうか、我々が心配しているほどでもなかったのかもな・・・・」

竜太郎も、二人を見た今は、何となく二人の絆がしっかりしてきているように
思えた。

「西園寺さん、本当に申し訳ありませんでした。」

島津の父と母は、再び深々と頭を下げた。

「もういいですよ。島津さん、頭を上げてください。あの二人の様子を
 見ていれば、二人が結婚してからどう過ごして来たのか解りますから。」

「本当に、愛が颯太さんを見る目が、本当に愛しそうに見ていたわ・・」

「本当に、颯太も、あんな優しい顔をしたのを初めて見ました。」

両家の母達が、そう呟くと、皆は、とりあえずホッとし、颯太が病室から
出てくるのを待った・・・・。
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