政略結婚~天使に導かれて~
「颯太君、悪いが、愛を支えてやってくれ・・・。
 今の愛には、颯太君が必要だと思うんだ・・・・。」

「ところであなた、愛は、退院したら、あのマンションへは
 、帰りたくないのではないかしら!?」

「それも、愛と颯太君が決めればいいことだ。我々が外野で、
 色々言っても仕方ない・・・。もし愛がマンションを引っ越したいのなら
 愛が入院している間に引っ越しすればいいだけだし、あれくらいの
 物件なら、島津でも西園寺でも用意は出来る。」


「それもそうですが・・・・颯太さん、もし愛が西園寺で静養したいと
 いうなら、こちらに寄越してください。私たちは、いつでも受け入れ
 ますので。」

「はい、お義母さん、愛とよく話し合って、愛の気持ちを一番に
 考えて、愛のしたようにさせたいと思っています。」

「そうしてください・・・・・。」

両家の話し合いが済むと、一旦全員が、病室に入り、愛が安らかに
寝ているのを確認していると、医師が入って来た。

医師からも今回の事件で、愛は、わき腹を刺されたが、傷は浅く、
大したことはなかったが、出血が多かった為、貧血が出ており
暫くは、造血剤で治療し、数値的に改善され、傷の回復も大丈夫
であれば、1週間ほどで、退院になると説明があった。

流産も処置もきちんと出来ているので、少し休めば、また子作りしても
大丈夫と言われ、全員がとりあえず、一安心した。


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