政略結婚~天使に導かれて~
12月の忙しさは、いつもの月よりも増し、あっという間にクリスマス
になってしまった。

愛は、クリスマス前の教室で、クリスマス用のアレンジが評判を呼び
急遽、特別講習会を開くことになったりしたため、颯太が帰って来るまで
自分の部屋で、講習会の準備に追われたりして、忙しくしていたが、
さすがに23日にもなると、教室も講習会もひと段落したため、今度は
颯太と過ごすクリスマスのメニューを決めて、颯太と一緒に買い物に
出かけた。

今年は、23.24日と土日になる為、さすがの颯太もこの2日間は、
休みを取った。

「愛、あと、何がいるんだ?」

「あとは・・・・あっ、シャンパンがないのよ!」

「じゃー、お酒は、あそこのお店だな!?」

二人で、買い物をすることも珍しく、殆どデートらしいこともしたことが
なかったので、買い物一つでも、愛にとっては嬉しかった。


「颯太、仕事は、ずっと忙しいの?」

「どうした? 俺が忙しくて、寂しいか?」

愛は、颯太の忙しさが長く続いていたため、躰の事が心配だった。

「うん、寂しいよ!颯太と一緒に居れる時間が少ないから・・・
 でもね、一番は、颯太の躰が心配なの!」

「愛・・・・・」

「お願いだから、躰、壊さないようにしてね!
 颯太にもしもの事があると、私、生きていけないから・・・・」

「うん、解ったよ・・・。年明けからは、少しゆっくり出来ると
 思うから、もう少し我慢してね!」

「うん・・・・・。」
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